レアアースとは?
レアアース(希土類元素)は、スカンジウム、イットリウム、ランタノイドの17元素の総称で、スマートフォン、EV(電気自動車)、風力発電の磁石や高性能触媒など、ハイテク産業に不可欠な希少金属(レアメタル)です。世界の大半を中国が産出・供給しており、電子機器やGX(グリーン・トランスフォーメーション)に欠かせない資源として注目されています。
主な用途
- 高性能磁石(ネオジム、ジスプロシウム): 電気自動車(EV)やハイブリッド車の駆動モーター、風力発電のタービン、スマホのバイブレーターなどに使われ、磁力を強力にし、熱に強くする。
- 研磨材(セリウム): 液晶ガラスパネル、HDD(ハードディスク)のガラス基板などを滑らかに磨き上げる。
- 自動車排ガス触媒(セリウム、ランタン): 排気ガスを浄化し、クリーンな環境を作るために不可欠。
- 蛍光体(ユーロピウム、イットリウム): LEDや有機EL、蛍光灯などの発光材料。
主な産出国とその割合(2023年・2024年データに基づく)
- 中国: 鉱石生産の約7割で第1位。
- 米国: 鉱石生産の約12〜14%で第2位。
- ミャンマー: 鉱石生産の約11%で第3位。
- オーストラリア: 鉱石生産の約5%。
今回、群馬県で発見された鉱物
- セリウムバナジン赤坂簾石(れんせき)
↑2024年10月に国際鉱物学連合が新種として承認
- セリウム赤簾石
- ランタン赤坂簾石
- ランタンバナジン赤坂簾石
↑上記3種も25年5月に承認
図1 石英中にみられる新鉱物「セリウムバナジン赤坂簾石」の暗褐色の柱状結晶 (浜根博士 撮影)
どのような鉱物なのか
4種類の新鉱物は、「バラ輝石」という鉱物を豊富に含む岩石中にある、石英の塊の中に存在していた。見た目はいずれも暗褐色の柱状結晶で、それぞれを区別するにはこれから化学分析と結晶構造解析が不可欠だ。またどの鉱物も「赤坂簾石」というグループに分類されている。
中国のレアアース輸出規制による影響
2026年1月現在、中国はデュアルユース(軍民両用)技術としてレアアースの対日輸出規制・審査を強化しており、2025年12月のレアアース磁石の日本への輸入量は前月比8%減少した。
今後予想される影響
2024年時点で日本の中国依存度は約70%と、かつてより低下したものの依然として高い。本格的な輸出停止が続いた場合、3ヶ月で6,600億円規模の経済損失が発生する可能性があると試算されている。
今回、群馬県で発見されたレアアースの情報は大変喜ばしいことだが、精製・分離能力の面で日本には不安があると私は思っている。
精錬は放射性元素分離や廃棄物管理など、環境対応コストが重いことから、海外製品に比べ価格面で遅れをとる可能性がある。その点、中国は世界全体の約9割(90%超)という圧倒的なシェアを占めている。
そのため今回の群馬県のレアアース発見だけでは「もう中国の輸出規制を恐れる必要はない」と、楽観視できないと思うが皆さんはどうお考えだろうか?


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